「セルロースファイバー」とは、天然素材の木質繊維のことです。無機質で均等につくられた無機繊維と比べて繊維が複雑に絡み合っており、熱や音を伝えにくくする空気の層をつくり出しています。また、木質繊維だからこそ持っている吸放湿性によって、室内の湿度を一定に保つ効果もあります。
エアコンを使用すれば室温を調節できますが、家全体を一定の温度にすることは困難です。綿状のセルロースファイバーなら、壁から天井までに隙間なく施工できるため高い断熱性を発揮。夏は外の熱を室内に入れず、冬は室内の熱を逃がしません。そのため、家の中の温度差がほとんどなくなり、常に快適な温度で生活できます。光熱費の削減にもつながるでしょう。
天然素材のセルロースファイバーは、常に呼吸を続けることで室内の湿気を吸ったり吐いたりしています。湿度が高いときには湿気を多く吸収し、逆に乾燥しているときには湿気を吐き出しているため、家の中は常に快適な湿度に保たれるのです。不快な湿気がなくなるほか、食べ物や建材の傷みも防ぎます。
セルロースファイバーは音を伝えにくくする空気の層を持っており、施工することで音を吸収してやわらげる効果があります。その防音効果は、シアタールームや空港などでも活用されているほど。家に使用することで、室内での会話が外に漏れるのを防ぎ、逆に外の騒音を室内に通しません。
セルロースファイバーは、ホウ酸とホウ砂によって防燃処理がされています。そのため、たとえ直接火をつけても燃え広がらず、自己消火性によってすぐに火が消えます。この高い難燃性によって家を守るのです。セルロースファイバーを使用することで、たとえ家で火災が起きても、火が燃え広がらない安全性を確保できるでしょう。